塩江物語 第四話 山田蔵人伝「牛鬼」
ISBN:9784863870727、本体価格:800円
日本図書コード分類:C0023(一般/単行本/歴史地理/伝記)
146頁、寸法:128×182×7.5mm、重量160g
発刊:2016/09

塩江物語 第四話 山田蔵人伝「牛鬼」

【塩江町・岩部郷、安原郷へのいざない】
 塩江町の英雄、牛鬼を退治した山田蔵人は戦国時代の終わり頃、今から約420年前に塩江町の岩部郷に居住した人物であります。そして安原は修行をした郷と口伝されています。
 岩部には八幡神社があり、昭和22年〔1947〕東京大相撲が塩江で開催され関取だった力道山も来塩して、そのときに八幡神社に参拝しました。その後、力道山はプロレスラーとして大活躍、日本のヒーローになりました。八幡神社は運の開ける福富神社です。またこの境内に夫婦大銀杏があり、県下では最大の銀杏です。県の史跡名勝天然記念物に指定され、大きく垂れ下がった乳房の先は老若男女が触るので黒光し思わず微笑みが洩れます。この夫婦銀杏に手を重ねると、いつか結ばれるという純愛の樹として有名です。大切な方と手を合わせ恋を成就して欲しいと思います。〔夫婦銀杏の謂れについては塩江物語第三話、秋子慕情に詳細に記していますので参照してください〕
 この八幡神社から東に約200メートルのところに山田蔵人墓地・山田蔵人屋敷があります。屋敷には蔵人が観賞用に植えたと伝えられる樹齢約400年のウバヒガン桜がありましたが平成17年〔2005〕に枯死しました。根株は現在、上西地区の内場池・池畔の保養施設セカンド・ステージのロビーに展示保存されています。 本書で掲載した安原地区の神(かん)羽(ば)・戸(と)石・(いし)平(ひら)賀(か)・安(あん)田(だ)は、塩江町の口伝で蔵人が修行した郷と伝えられ、四季折々に神々しい七雲のたなびく神秘な郷です。安田川の上流には、八百万の神々が舟に乗って上ってきたという石(いし)船(ふね)〔幅3から4メートル、高さ3メートル、長さ10メートル〕があります。これは必見に値し是非、観て頂きたく思います。
 なお塩江町には、一千三百年前の奈良時代に行基菩薩が発見した塩江温泉があります。四国では道後温泉についで二番目に古い温泉で、泉質は、肌がつるつるになる美人湯です。
 塩江町の安原・岩部に来る交通は、四国の表玄関、JR高松駅・高松自動車道ICとJR徳島本線穴吹駅・徳島自動車道脇町ICの中間に位置し、国道193号線が南北をつないでいます。一本道なので迷うことはありません。
 両所の中間地点に「高松市塩江支所」、「塩江町歴史資料館」があります。両所から20キロメートル前後で車で約30分です。また高松よりの国道193号線沿いに高松空港があり、空港より8キロメートル前後、車で約10分です。
 なお塩江町は県内では美人の町として有名です。

【目次】
牛鬼
後記
山田蔵人の末裔として(池田 克彦)
塩江町・岩部郷、安原郷へのいざない

【著者紹介】
〔著者〕
島上 亘司
池田 克彦

【内容紹介】
弓の名手、山田蔵人と牛鬼との死闘を描いた一冊。
山田蔵人は実在の武将。戦国時代阿波秋月城細川公の家臣、豊臣秀吉の朝鮮征伐に参加。帰国後は塩江に移り住んだ。