パロディ物語を書こう!
ISBN:9784863871007、本体価格:800円
日本図書コード分類:C0037(一般/単行本/社会科学/教育)
142頁、寸法:148×210×9mm、重量230g
発刊:2019/02

パロディ物語を書こう!

【内容紹介】
 この本の目的は、パロディー物語を書くことの楽しさや書き方を、作品を通じて伝えることです。私(コニボシ)は、小学生のころから作文が苦手で、原稿用紙を前に書くことが何も浮かばず、困ったことが何度もありました。社会人になってからは、仕事の文章がうまく書けず、上司によく叱責されました。その私が、23作のパロディー物語を楽しみながら書けたことは、奇跡だと思います。私が書けたということは、世の中の作文が苦手だと思っている人も、パロディー物語なら書けるのではないかと勝手に思っています。
 私がパロディー物語を楽しく書けたのは、パロディーのもとになる好きな物語や言葉があったからだと思います。それは、かけっこで言えばスタートラインです。スタートラインを自分で決められるから、書き始められるのです。小学生のころ、「何でもいいから書きましょう。」と先生に言われ困った経験があります。苦手意識を持つ人にはスタートライン、はっきりした枠組みがないと困るのです。枠組みがあるから自由になれるのです。
 さて、パロディー物語の書き方に話を移します。
 まず、パロディー物語のコンセプトについて説明します。コンセプトの立て方は目次を見ていただければ分かるとおり、章がコンセプトになっています。
  1章 既存の物語をパロディーに
  2章 タイトルから想像を広げて
  3章 キーワードから想像を広げて
  4章 実在人物をパロディーに
  5章 主題を決め、それを伝えるパロディーに
 私の場合は、一章の「既存の物語をパロディーに」から書き始めました。自分で自由に話を変化させるのがとても楽しく、九作書きました。けれども、それに飽きてきて別のコンセプトで書くようになりました。これらと違うコンセプトの立て方もあると思います。自分が一番書きやすいスタートラインを決めればいいのです。
 次に、一つ一つの物語をどのように書き進めたかについて説明します。実際に行った書き進め方は、次の5とおりです。
  1 タイトルを決めたらとにかく書き始める。 
  2 タイトルを決めたあと、起、承、転、結に書く内容を考えてから書き始める。
  3 タイトルを決めたあと、結を考えてから書き始める。
  4 タイトルを決めたあと、タイトルのキーワードが入った言葉をできるだけ書き出す。その言葉を使って話を進める。
  5 主題を伝えるためのタイトルを考える。その後は前述の一~三のどれかで書く。
 最後に、特別寄稿について説明します。これらの作品は私のパロディー物語を読んで「おもしろい。」と言ってくれた小学生、先輩が書いた作品です。
 御寄稿、本当にありがとうございました。
 読者の皆さんも、パロディー物語を書きませんか。物語という世界をつくり、そこで自由に自分の分身である登場人物を躍動させましょう。楽しいですよ。

【おわりに】
 私は「大部屋魂」を寄稿させて頂いた平治郎です。
 この度は、高著の刊行まことにおめでとうございます。そして、コニボシさんの御著書への寄稿の機会をお与え戴いたこと、また兎にも角にも、物を書くことの楽しさを実感させて戴いたこと、心より感謝申し上げたいと思います。誠に有難うございました。
 最初、私にお話を頂いた折には、確かコニボシさんの著作物の帯書きのご依頼だったかと記憶しております。当初、奇才コニボシさんの著作に対するコンセプトがなかなか把握出来ず、大変ご迷惑をお掛けしましたこと、まずもって心よりお詫び申し上げたいと存じます。
 さて、コニボシさんの根底に流れる思想は、教育・哲学・文学全般あるいは道徳・宗教・政治経済など多岐の分野にわたる為、オールラウンダーイデオロギーと呼ばせて頂いても過言ではないと思います。故に、この渾身の一冊については、あらゆる分野の相互関係から導き出された、しかもボキャブラリー豊富なコニボシさんならではのエキスが、十二分に詰まった大作になっていると思います。
 また、特別寄稿枠に掲載された穢れ無き子ども達の素直な文章は、本を読むことだけに留まらず、書くことへの楽しさをよく代弁している証であると確信して居ります。実際、物の書き方・本の書き方・文章の書き方には、いく通りもの方法があろうかと思いますが、まずはチャレンジ精神が一等大切であると感じました。書き物をする折には、筆者のイデオロギーやコンセプトも必要不可欠かもしれませんが、書くこと自体への満足感や充実感、はたまた挫折感や無能力感さえも味わってみることは、大袈裟に振り翳しますと人生の肥やしになること請け合いであります。
 さて、あなた自身の作品を綴ってみましょう。

【目次】
はじめに
1章 既存の物語をパロディーに
 1 ウラシマンタロウ
 2 たなぼた物語―うめ星とこと姫―
 3 ジャックと豆まき
 4 まっ茶売りの少女
 5 ヘンゼルはグレてる
 6 コンぎつねうどん
 7 金ヅルの恩返し
 8 幸せのツバメ
 9 どっちがハゲてる ハゲタカ対ハゲワシ
2章 タイトルから想像を広げて
 1 いちばん大切なことは
 2 故郷に錦ヘビを飾る
 3 ススキ ジミニー
3章 キーワードから想像を広げて
 1 ベン君のダイベン ベンづくし
 2 風邪ひき君は風が大嫌い 風づくし
 3 八方サイコロ 八づくし
4章 実在人物をパロディーに
 1 リバウンド女王
 2 シンゴーマンゴー
 3 泳げコニボシ君
5章 主題を決め、それを伝えるパロディーに
 1 長州他力
 2 ヤジローとベイコ
 3 自由になれるジュース
 4 紙の神「紙神くん」
 5 あたりまえ小学校
特別寄稿
 1 ツンデレラ(メーサン 小3)
 2 フラダンスの犬(バニラ 小4)
 3 大部屋魂(平治郎 60代男性)
おわりに

【著者紹介】
〔著者〕
小西 康之

【紹介文】
この渾身の一冊については、あやゆる分野の相互関係から導き出された、しかもボキャブラリー豊富やコニボシさんならではのエキスが、十二分に詰まった大作になっていると思います。…書き物をする折には、筆者のイデオロギーやコンセプトも必要不可欠かもしれませんが、書くこと自体への満足感や充実感、はたまた挫折感や無能力感さえも味わってみることは、大げさに振り翳しますと人生の肥やしになること請け合いであります。(平治郎)